いがらしゆみこ 原作 水木杏子
現在絶版となったこの名作はもう日の目を見ないのでしょうか…✨

処分されることを恐れて実家から引き揚げてきたものです。
ただ、記憶の曖昧な部分があってどういうわけか?8巻だけ当時のものじゃなく1990年代の再版のものです。
傷みが酷すぎて、読むのがやっとという…✨変色、シミや破れ、2巻なんか背表紙から全部外れています。
記憶では7巻を2回、買ったはずなのですがなぜか1冊しか残っていません💦だれかに譲ったのかな?そして8巻は一番のナゾ。
なんで買い替えた??どうみても元々持っていたものとは違う…✨

この作品についてはいまさら自分ごときが説明するまでもないですし多くの有識者が参考になる意見を述べてくれているので内容については詳しく触れませんが、惜しいなあと思うんですよね。9巻という、現代でいえばけっして長大作というほどのものではないのにこの内容の濃密さ…✨この作品をもう今後、新作としてあらたな読者が味わえないことが。
いがらしさんの作画は最高でした。なんていうのか、あの独特な「鼻のない顏」とか。レースやフリル、金髪を表現する線の描き方、よくマネしてイラスト描いたものです…✨
お話に戻ります。
とても簡単に言えば「あしながおじさん」をベースに赤毛のアン要素を取り入れ、きっちり身分社会を描きつつ第一次世界大戦を作品の背景に取り入れている歴史風味少女漫画。
自分はキャンディキャンディを読むことでサラエボ事件「1914年にセルビアの青年がオーストリアの皇太子夫妻を暗殺した」という事実を認識しましたので。
キャンディがアードレー家に養女となって参加した「きつね狩り」もまさに異国文化、そのような危険な行事を名門一家ともなると執り行うのか…✨と思いましたし、聖ポール学院を「せいポール」と読むのか「せいんとポール」と読むのか混乱した記憶もあります。サマースクールにもときめきました…✨
エルロイ大叔母さまのホワイトパーティ?ライラックの花をあしらったパイを用意していたと思いますが、ライラックって食べられるんでしたっけ?
そもそも全寮制のイングリッシュスクールなんて…ステキすぎます✨
キャンディがフランス語?の詩を暗唱してくるように言われるシーンも「詩を暗唱」という未知の響きに胸が高鳴りました。

出て来るエピソードに使われるワードがどれもこれも自分には未知の世界すぎて世界観がはなやかすぎて憧れっぱなし✨
五月祭と書いてメイフェスティバル…✨ロミオとジュリエットの両方の衣装を「大おじさま」が反省室に入っているキャンディに贈ってくれるのですがこれも後になって考えたら意味深でしたしね。キャンディはこの衣装を着てテリィと踊るワケで。
よりによって悲劇に終わる二人のコスチュームとか😢
キャンディが看護婦になるエピソードもよく考えられています。時代を考慮すれば女性が自立して生きるのにアメリカといえども職種は限られていたでしょう…✨
キャンディに悪意?を向けて来る存在としてイジワル兄妹ラガン二人組は有名ですが、看護婦として精進しているときに出会う生真面目で四角四面な「フラニー」という女性もまた、悪意ではないにせよある種の敵意を向けてきます。
明るくて天真爛漫なキャンディ、一生懸命に努力してもだれにでも好意的に受け入れてもらえるワケじゃない。(まあキャンディは夜勤をサボったことで評価を落としたのですが💦
そういうだれのせいでもない現実を少女漫画にきちんと描いてもらえることで、自分もそうでしたが教室の隅に隠れていそうなキャンディになれない子たちにも少し安心感が芽生えました。

この8巻にはちょっとした小話が。
意地悪して苛め抜いたキャンディのことを好きになってしまうニール・ラガンがキャンディに会いにキャンディのいる病院に来た時、一緒にきたイライザとキャンディが言い合いになります。
そのシーンに今でいう「差別用語」が使われていたんですね。
当時自分も祖母に訊きました。「片/輪」って何のこと??って。

コンプラ配慮のためにセリフが修正されているんですね…✨
✨同じような事例としては機動戦士ガンダムのアムロによる
「ぼく乞/食/じゃありませんので」乞/食/のところが音消しされていた放送を見た記憶があります㊙

本意ではなくキャンディが別れたテリィを命がけで助けた女性がスザナです。
スザナはキャンディにとって少なからず恋敵であるけど、こういうところがキャンディの人気の理由なんですけどね、セリフが替えられてしまったことでキャンディの怒りが弱く見えてしまっているのは少し残念でした。
でも今、猛烈に後悔しているのは「小説版キャンディキャンディ」上下を引越しで手放したことです😞
あの頃の自分って出版業界の移り変わりを認識していなくて、ハードカバーで出た本ってそのうち全部文庫で出るって思い込んでいたのでσ(゚∀゚ )オレ大馬鹿です。